2005.12.28…37で苦しんだので38は好き勝手に。楽ですこういう文章は。

38.足枷

重たくて もう浮き上がることなんてできない
つながれた両足で 行ける場所なんて無い
重い 重たい その枷が 私を何かにつなぎとめ
私は枷が外れることを 夢見ては どこかで知っているの
これが無ければ私の焦点は定まらず きっと何処へも行けない
私が私であるための その足枷は きっと最後の 最後の

つながれて赤く腫れあがって 拒否反応を示す両足に
落ち着かせる術は無くて
何かにしがみついていたのは私? しがみつかれているのが私?
自分が自分であるために それを示すための その拠点を

けれど重たくて 外したくて 足掻いて
壊れてしまえ 壊してしまえ
けれどそれは何よりも難(かた)い 堅い 硬い 固い かたい

どこかおかしくなりそうなほど その足枷を憎んで
全ての間違いも過ちも 全部その足枷のせいにして
足枷が足枷がその枷が両足の枷が と まくしたてて

知っていたの この両手はいつも自由であること
いつだってその両手で その枷を外すことができたの
知っていたの 理由が 言い訳が欲しかったの
できない やらない したくない 何かのせいにしたかったの
責任の所在を すべて両足の枷に と


解っているの 必要な枷であること
私の勝手だけでは世界が回らないこと解っているの
つなぎとめる 両足の枷は 他人へ優しくするための我慢だと言いながら
実は全ては自分のためにしていることだと ええ 解って いるの

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