2006.06.21…題名が暗い言葉ですが本来の意味を表したいわけではないので。周囲はいつも優しい。
49.牢屋
牛を籠にいれて
私をどこかにいれて扉にしっかり鍵をする
罪人 囚人 それはどこか人の業
なにかの思惑にとらわれたまま
どこか洗脳を受けたまま
私は早く その扉から出たがっては 鍵を力の限り叩き潰そうとする
閉じ込めたのは誰か 閉じ込められたのはどこか
そんなことは後回し
早く鍵を と鍵をカチャカチャいわせる
何かを罪だと罪を犯したと 私は囚われ人だと
そう 私は籠の中の牛のように と
ここは牢屋
誰かが鍵に必死になる私を笑ってみている
そう ここは牢屋
在るのは目前の扉と鍵だけで 四方八方どこにも壁のない牢屋
誰かが私を笑ってみている
初めから わたしを捕らえ続けているわたし を ただ笑ってみている
鍵は開(あ)かない 扉は開(ひら)かない
目の前の鍵と扉に固執して その一点しかみない私を 誰かが笑う
私は鍵を開けて この扉をくぐりたいの この道を真っ直ぐ行きたいの と粘る
ふっと顔を上げて 周りを見渡した瞬間に
周りには壁などなかったことを 知った瞬間に
カチャンと鍵は開いて ガチャリと扉は開く
その日がくるまで 周りの人が笑いながら静かに見守っている
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