2006.03.04…データは曖昧に忘れることがないところは利点だけれど
44.バーコード
ピーと警告音が鳴り響き
「この物体はお取り扱いできません」
そんなバカなともう一度かざしてみても どうにも無意味
どこかで線が一本 削れてしまったようだ
役所に問いただしては
「いえ そちらのコードは取り扱っておりません」
どこへ行っても
「そのような記録は残っておりません」
線が一本削れただけで識別できないコード
私が私であることに変わりは無いのに
この背のバーコードがスキャンできないばかりに
国籍不明の不審者A
あなたの形 心の形 黒い板を何万本組み上げても表せないから
線を四本消して 今までどおり
記号よりもコトバの世界にしてしまえばいい
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